イギリス政府が喫煙者に対して、害のある紙タバコの代わりに電子タバコを提供

イギリス政府が喫煙者に対して、害のある紙タバコの代わりに電子タバコを提供

 

20234月、イギリス政府は「スワップ・トゥー・ストップ計画」(イギリス政府が喫煙者に対して、害のある紙タバコの代わりに電子タバコを提供する計画)を世界で初めて発表しました。

 

スワップ・トゥー・ストップ計画(イギリス政府が喫煙者に対して、害のある紙タバコの代わりに電子タバコを提供する計画)の背景として、紙タバコの害が原因で喫煙者の3分の2もの人が亡くなっていること、イギリス政府が2030年までに喫煙率を5%未満にする目標を掲げていることや、イングランド地方の妊婦の喫煙率が9%と高いことなどがあげられます。

 

スワップ・トゥー・ストップ計画(イギリス政府が喫煙者に対して、害のある紙タバコの代わりに電子タバコを提供する計画)の内容を具体的に説明すると、イギリス政府が紙タバコの喫煙率を下げるために、イングランド地方の約100万人の喫煙者に電子タバコを無料で提供するといった計画です。提供される電子タバコはタール・ニコチンの含有率(強さ)や、フレーバー(味)などが選べます。さらに、妊婦の喫煙者が紙タバコから電子タバコに切り替えた場合、最大400ポンド(約7万円)の支援もあります。計画の予算は2年間で約4,500万ポンド(約80億円)と言われています。

 

スワップ・トゥー・ストップ計画(イギリス政府が喫煙者に対して、害のある紙タバコの代わりに電子タバコを提供する計画)が実行されると、イギリスの喫煙者の5人に1人が紙タバコをやめて電子タバコに切り替えると予想されています。また、イギリス政府は紙タバコのパッケージに喫煙をやめるように促す文言を記載する協議も始める予定です。

 

スワップ・トゥー・ストップ計画(イギリス政府が喫煙者に対して、害のある紙タバコの代わりに電子タバコを提供する計画)について、喫煙と健康に関するキャンペーンの代表を務めているアーノット氏は「計画は予算面でまだ十分とは言えないものの、電子タバコは紙タバコの喫煙者の禁煙に向けて一歩前進した記念すべきものである」としています。また、禁煙について研究しているジャベド博士は「電子タバコは紙タバコの代替として用いるにはリスク面で不十分な点はあるものの、喫煙者が禁煙する方法として積極的に進めていくべきである」としています。

 

ちなみに、電子タバコの利用者に対しておこなったアンケートで、電子タバコ利用者の3人に1人が「もし電子タバコが禁止されれば、紙タバコの喫煙を再開する」と回答しています。
ブログに戻る