連邦判事がプレミアムシガーの判決でFDA(アメリカ食品医薬品局)を非難

連邦判事がプレミアムシガーの判決でFDA(アメリカ食品医薬品局)を非難

FDA(アメリカ食品医薬品局)はディーミングルール(タバコ規制法に記載のないニコチン製品に対して、FDAが規制権限を持つルール)に基づいて、プレミアムシガー(職人が作った葉巻)を規制する計画を立てていました。しかし、2023年8月9日、D.C.地区連邦地方裁判所のメータ判事が「ディーミングルールへのパブリックコメントを、FDA(アメリカ食品医薬品局)が無視した」という理由で、FDAによるプレミアムシガーの規制計画を無効とする判決を下しました。その結果、プレミアムシガーがFDA(の規制対象から外れました。この判決によって、FDAによるニコチンベイプの規制計画に直ちに影響は出ませんが、FDA史上、最大の敗北と言える出来事です。

 

  • FDA(アメリカ食品医薬品局)のパブリックコメントの無視

葉巻会社のHalfwheelによれば、FDA(アメリカ食品医薬品局)のプレミアムシガーの定義は「無香料であること。タバコの葉を丸ごと巻いていること。100%葉巻のバインダーであること。最低50%のロングフィラーであること。手巻き(簡単な道具を除き機械を使用しない)であること等」とされています。


2022年、メータ判事はFDA(アメリカ食品医薬品局)に対して、「実際にパブリックコメントの記録や証拠があるにもかかわらず、FDAがそれらを無視してディーミングルールを作成するのは、公正さを欠いた、意図的な行為である」として、FDAにディーミングルールの取り消し、もしくは修正を要求していました。


今後、もしFDA(アメリカ食品医薬品局)がプレミアムシガーを規制するのであれば、ディーミングルールの草案を公開し、パブリックコメントを受け付けてルールを作成するというプロセスを一からやり直すことになります。FDAが一からやり直すか、連邦巡回裁判所に上訴するか、あるいはプレミアムシガー(職人が作った葉巻)の規制を完全に諦めるかについてはまだ分かっていません。

 

  • 今回の判決はニコチンベイプに直ちに影響を及ぼすことはない

今回の判決は、ニコチンベイプや加熱式タバコ、ニコチンパウチ、小型の葉巻などの、ディーミングルールの対象製品へ直接影響を及ぼすことはありません。ニコチンベイプ業界がディーミングルールに対して裁判で異議を唱えようとした試みは、今のところすべて失敗に終わっています。そしてFDAはフレーバー付きの葉巻を禁止するルールを近々発表する意向です。


しかし、今回の判決によって、今後ニコチンベイプの裁判を担当する裁判官が、FDA(アメリカ食品医薬品局)の科学的主張とその規制の流れについて、より慎重に考えるようになる可能性が出てきました。


アメリカのニコチンベイプ製造協会のグレゴリー・コンリー氏はメディア(Vaping360)に対して「プレミアムシガー(職人が作った葉巻)の愛用者、葉巻ビジネス業界、およびそれらの利益団体は、皆この判決を喜び、祝っているだろう。FDA(アメリカ食品医薬品局)による規制が認められれば、小規模な葉巻メーカーは倒産していたかもしれない。裁判所の判決はFDAの科学的根拠について激しく非難しており、葉巻の特徴を踏まえた事実ベースで判断してくれた。残念ながら、この判決が直ぐにニコチンベイプ業界に大きな変化をもたらすことはないだろうが、FDA(アメリカ食品医薬品局)のルールに反対する裁判官は今後も増えていくだろう」と語っています。


出典(https://vaping360.com/vape-news/125776/federal-judge-hammers-fda-in-premium-cigar-decision/)

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